短期大学の思い出
ここではカリタス女子短期大学の50年のあゆみを【Ⅰ】10年ごとのできごと、【Ⅱ】短期大学のあゆみ(年表)、【Ⅲ】50周年記念誌『カリタス女子短期大学の50年を振り返って』(PDF)、【Ⅳ】一年間のキャンパスライフ、 の順に振り返ってみたいと思います。
1966年(昭和41年)から1976年(昭和51年)まで
一回目の東京オリンピックが開催された1964年、女子の短期大学への進学率の増加という社会のニーズに応え、カリタス女子短期大学の前身である高等専攻科が中野島に開設されました。当時 カリタス女子高等学校の第一期生の多くが入学しました。
そしてその2年後の1966年に①カトリックの「奉仕」の精神を持ち、②すべての人間に心を開き、③「世界に貢献できる熟成した人間性」の開花をめざすという建学の精神のもと、英語科単科の短期大学が開学しました。当時は、中野島の中学・高等学校の校舎の一部を短期大学キャンパスとして授業が行われました。初代の学長は、Sr.リタ・デシャエンヌ先生で、レイモンド・ナド神父様をはじめとして、ブラザー マイケル・ド・セール 先生や五唐 勝 先生が短大の基礎作りに多大な貢献をしてくださいました。そして1972年には「静かに考える会」の第一回が中野島の修学院で、その後は当時、若林にあった「野菊の家」で行われました。
中野島の短大校舎
野菊の家(世田谷区若林)
1976年(昭和51年)から1986年(昭和61年)まで
1981年に、短期大学は中野島キャンパスから、ここ緑豊なあざみ野へと移転し、レンガ造りの落ち着いた たたずまいの恵まれたキャンパスで学生たちは授業を受けることになります。2年後の1983年には英語科に加え、仏語科を設置し、英語・フランス語の二言語が学べるユニークな短期大学へと発展していきました。初代の学長のSr.リタ・デシャエンヌ 先生から1985年にはSr. 湯原 美陽子 先生に替わり、地域との連携を大切に、開かれた大学としてカリタスが位置づけられ、多くのシスター方と共に短期大学は発展していきました。
あざみ野キャンパス
ロビーから見た中庭
1986年(昭和61年)から1996年(平成8年)まで
1993年には、学長がSr.クローデット・ベルニエ先生へと替わり、英語科・仏語科として発展し続けた短期大学は、グローバル化時代と共に、1995年に語学の背景にある文化の大切さ、そして母語である日本語の大切さを考え、英語科・仏語科を統合、1学科・3専攻に改組転換し、「英語・英語圏文化専攻」、「仏語・仏語圏文化専攻」、「コミュニケーション文化専攻」の3つの専攻を持つ言語文化学科として、新たなスタートを切ったのです。野菊の家で行われていた「静かに考える会」は、やがて「天城山荘」へと場所を変え、一度に学生全員が参加できるようになりました。そして学生部長のナド神父様を中心に、スポーツデーやあざみ祭など、学生行事も活発に行われました。
あざみ祭
スポーツデー
1996年(平成8年)から2006年(平成18年)まで
これまでの学長 Sr. クローデット・ベルニエ 先生から、学長は 香山 芳久 先生、そして久山 宗彦 先生へとバトンタッチされました。その頃から学長先生を中心に学内では学生募集活動が活性化してゆき、高校生向けのオープンキャンパスなどを行ったり、教員に加え、卒業生の方々の協力も得て、高校訪問をするなど活発な募集活動が行われるようになりました。学生を中心とした大学の行事もより活発になっていき、カフェテリアは毎日、ランチやケーキを楽しむ学生でにぎわいました。
オープンキャンパス 学生スタッフ
オープンキャンパス ティータイム
2006年(平成18年)から2017年(平成29年)まで
2008年には第三者評価を受け、高等教育機関として「適格」という評価を受けました。
その後、2009年には3専攻から4コース制へと移行しました。この意図は、さまざまな専門分野の科目を、コースの壁を越えて学べるようにということで、「英語・英語圏文化コース」、「仏語・仏語圏文化コース」、「現代コミュニケーションコース」、そして新たに「社会文化システムコース」が加わりました。教職員は連携して、学生相談や学生支援、そして個々の希望の進路へと導く進路指導の充実にも力を注ぐなど様々な角度からの手厚い支援に努め、多くの高等学校の先生方から、面倒見の良い短期大学と定評をいただくようになりました。そして長年、学長を務められた久山先生からSr.ベルニエ先生へと学長が替わりました。2014年にはホームカミングデーを、そして2016年10月16日の学園創立記念日には、短期大学創立50周年記念式典およびパーティを開催し、大勢の教職員と卒業生が旧交を温めました。
このようにして、カリタス女子短期大学は50年の歴史を刻んでくることができ、5500人もの卒業生を送り出しました。
ホームカミングデー(2014年)
創立50周年(2016年)