「ハイチ大地震の募金活動へのご協力 ありがとうございました。」
カリタスのボランティアサークル「アンジェラスの会」ではこのたびのハイチの大地震に際して何か協力したいと、募金活動を行うことにしました。
まず、アンジェラスの会の中で募金を募ったところ約9,000円の募金が集まり、1月20日にユニセフを通じてお送りしました。
その後、アンジェラスの会以外でももっと募金をお願いしたほうが良いのではないかと考え、学内に募金箱を置き、さらに1月27日(水)の昼休みは校門のところで、通りがかった皆様にも呼びかけたところ、快く応じていただくことができました。皆さまのご協力に感謝いたします。
集まりました募金16,597円(外国籍のネイティブ教員からでしょうか?幾らかの外貨も入っておりました)は、同じく、ユニセフを通して送金したいと思います。
私たちはいつも世界中の恵まれない人たちへの思いをカリタスの「愛」の精神で共有し、お互いに助けになればと思いながら活動しています。
ハイチはカリタス学園の母体のあるカナダ・ケベックへの移民が多く、言語もフランス語で、現在の総督がハイチ出身とのことでとても深い関係にあるそうです。
私たちのできることはほんの些細なことかもしれませんが復興を応援したいと思っています。
「ハイチとケベックの関わりについて、本学現代コミュニケーションコース主任、竹中豊教授よりコメントをいただきました。」
「ケベックの友人:ハイチ、そして・・・」 竹中 豊
意外と思われるかもしれませんが、カリブ海に浮かぶハイチはケベックと深い関わりがあります。ひとつは、同じフランス語文化圏だからです。肌の色は問題ではありません。それにカナダの総督(実質的な国家元首)ミカエル・ジャン氏は、ハイチ出身者なのです。また、言語によって感情表現を共有できる点が、大きな長所ともなっています。今ひとつは、ハイチ系移民がモントリオールを中心に生活しているのです。その数は約10万人。ケベックの総人口770万人からすれば少ないのですが、この大都市に集中しているため、可視的レベルではよく目に触れます。さらにハイチ系は、マイノリティ(少数派民族)のなかではもっともうまくケベック社会に溶け込んだ人たち、とも言われています。作家・詩人・ミュージシャンなどの芸術分野から、タクシーの運転手(実際に多い)まで、今やケベック社会には欠かせない存在です。私の知人に、ケベック市のラヴァル大学でクレオール文学およびケベック文学を教えているハイチ系の教授がいます。ちなみに、彼の奥様はフランス語を話す中国系ケベック人です。異なるもの同士がお互いに支え合って生きている姿、そういった面白さがここにあります。多文化共生は、ケベックではごく自然に受け入れられているのです。
こうしたハイチが、去る一月一二日に大地震に見舞われました。国連報道官は、「おそらく、史上最も困難な人道危機」とのコメントを出し、報道で目にするだけでも、その悲惨さには目を覆います。その一方で、日本を含め世界各国が国際緊急支援に動いていたり、人道主義が第一線で実践されている姿、あるいは各種の募金活動に従事している様子を見ていると、国際関係における「憎しみの構図」がどこかへ吹っ飛ぶから不思議です。奉仕と援助の精神は、この地球上に厳然と生きていると実感します。
その一方で、大地震に襲われたハイチ人に向けるケベック人の反応は、日本とは比べものにはなりません。家族・親戚・友人の居るハイチ、ケベックと無縁でないハイチ、そして自分達の一部であるハイチ・・・。苦悩を分かちあい、緊急支援に繰り出し、いわば「愛のあふれ」を実践する姿は、連日、新聞の第一面を大きく飾っていました。ある論者は、これを「ハイチアン・コネクション」と呼びました。ハイチはケベックの友人、ケベックはカリタスのルーツ、ならばハイチは私たちの深い友人ではないか・・・と考えてみたら、途端にハイチの復興の様相が、他人事に思えなくなりました。
もちろん、現実にはハイチでの大地震の復旧に、誰もが参加できるわけでありません。しかし、むつかしい理屈はいりません。要は地球上のどこかで悲劇が起きたら、無関心でおれない知的態度、言い換えれば、「他者の苦悩」を共有できうる心、それを育んできたのが、カリタス学園での学びの一つだと思います。それは、頭でっかちの知性ではありません。「愛」を基調にしながら、感性と知性のアンテナの「張りめぐらし方」を、いろいろと学ぶのです。
ハイチからのニュースに触れながら、そんな事を考えました。


